食器棚の扉

食器棚の扉のタイプ

食器棚の前で調理する主婦

引き戸

引き戸とは和風の家具によく採用されている戸で、たいていの引き戸は二枚の板を重ならない間隔で左右に並べている形状になっていますが、中には3枚の板をスライドさせて使用するタイプも存在します。 手前に開くのではない引き戸は開閉時にスペースを要さないので、全面が窮屈な場所に設置される食器棚なら引き戸タイプが一押しです。 というか開き戸では使えないかもしれませんのです。 和風のデザインだから引き戸にする、という理由の次に多いのが開き戸では開閉するスペースが足りないから引き戸を選んだ、になるのではと思われますが、それだけ狭い場所でも中に収納されたお皿を取り出しやすいということです。 扉を手前ではなく横にずらして開閉するので省スペースが嬉しいのですが、一度に収納されたもの全てを見渡すことはできません。 ですがそれにも例外があり、引き戸でも戸が透明な材質なら内部が透けて見えるのでどんな状態でも内部の様子を知ることができます。

開き戸

洋風の家具に多い開き戸は扉を全開すれば中身が丸見えになるので、ゴチャゴチャとしまいこむ性癖を持っている人には向いているかもしれません。 扉部分を手前に開くことになるので開閉にはスペースを必要としますが、障害物が一切ない状態で内部を隅々まで調べることが可能なのでなかなか便利です。 開き戸の中でも両開きタイプは観音開きとも呼ばれ、こちらの方がスペース的には優れているかもしれません。 もし実際に触れられるのならどちらのタイプでも開いた扉がどの位置でも静止するか、半開きにした時にそのまま勝手に全開してしまわないかを試しましょう。 蝶番が弱いと半開きで止めたくても自動的にスーッと開いてしまいます。勝手に全開の位置まで開くのでそのつもりはなくても何かに衝突する危険があります。 軽く力を加えただけでスムーズに開閉させることができて、でも手を離せばそこで静止してくれる位の蝶番がベストです。 あとは開閉時にうるさくなければバッチリでしょう。

オープンスタイル

ここまで食器棚の扉について解説してきましたが、扉の無いオープンスタイルというのもあるので目的によってはこれも有力な選択肢に入るでしょう。 これを選ぶ人は使用頻度の高い物をそこに収納すれば便利かも、と考えます。 醤油や塩コショウなどの調味料をそこに置いておけばすぐに手に取ることが出来るので調理も捗りますし、なんにでも使える万能の小さなお鍋をそのスペースに収納してもすぐに取り出せて使いやすくなります。 ですがオープンスタイルは食器の収納には適しません。 その理由は簡単で扉の中に収納されるわけではないため埃を被ったり人の目に触れたり、収納と呼ぶには少しお粗末な扱いをすることになるからです。 入れたり出したりしやすい分、丁寧に保管することは出来ないのです。 ちゃんと収納するべき食器がどれだけ存在するか、調理作業のしやすさはどうかなどを総合的に考えて、場合によってはこのオープンスタイルの食器棚に決定するのならそれは問題ないのですが、あまり考えずに決めてはいけません。